水の電気分解とは、水に電気を流して水を水素と酸素に分解することです。水が分解されるなんて驚きです。中学校の理科を思い出してみて下さい。
水は化学式で「H2O」と表します。水素は「H」、酸素は「O」です。こうしてみると水は酸素と水素に分かれそうですね。
ちなみに「H」や「O」は原子という存在で、単独では存在できません。何かと結びついてこの世に存在できるものです。ですから、空気中にある酸素は「O」が2つ結びついた「O2」という分子の形で存在します。水素も同様に「H2」となります。
これを化学式で表してみると、水の電気分解の場合、
2H2O → 2H2 + O2
となります。
ところが、純粋な水は電気を通しません。
ということは水に電気を流して分解ができないことになります。
おかしいですね。
正確には水は少し電離(ひとつのものが+と−の性質を持ったものに分かれること:この場合、電気を通す)していて、高電圧を掛けてやれば電気が流れないこともありません。
水の電離
H2O → H+ + OH−
しかし効率が悪いので、電流が流れやすいように水酸化ナトリウムや硫酸を加えて水溶液にし、電気分解をおこないます。
このとき、水酸化ナトリウムや硫酸は変化しません。
水酸化ナトリウムの場合、水に溶かすと次のように電離します。
NaOH → Na+ +OH−
つまり水の中では
H2O → H+ + OH−
NaOH → Na+ +OH−
が存在することになります。
この様子を模式図で表すと下の図のようになります。それぞれの数を2倍しています。
(図の中の文字の配置が下手ですみません・・・。)
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