他の用途は、と・・・
思いつきません。
ならば小型太陽電池利用の王道、充電器に利用することにします。
困ったときには充電器!
用意するものは電卓から外した太陽電池、ダイオード、充電用電池です。充電用電池は、単3か単4がよいでしょう。(その他、電池ボックスやはんだごてなど)
普通、充電するときは充電するものの1,5倍くらいの電圧が必要です。ここで使う一般的なニッケル系の充電用電池の電圧は1,2Vです。よって充電するには、その1,5倍の電圧である1,8Vが必要です。この太陽電池は2,0Vあるので、ぴったりです。
それではそれぞれつないでみましょう。太陽電池の+極と充電用電池の+極をつなぎます。同じく−極はー極同士つなぎます。基本的にはこれで完成です。
電気は電圧の高いところから、低いところに流れる性質があるため、この回路を太陽に当てれば、太陽電池から充電用電池に電気が流れ、充電されます。
しかし、これが夜になると太陽電池は発電しなくなり、電圧は0Vになります。充電用電池の電圧は1,2Vのままです。そう、今度は充電用電池から太陽電池へ電気が流れるのです。せっかくためた電気がなくなってしまいます。
それを防ぐためにダイオードを入れます。向きは、電気を流したい方向にダイオードの横線マークがくるように入れます。太陽電池から充電用電池にしか電気が流れないようにするためです。
太陽電池の+極と充電用電池の+極を外し、その間にダイオードを入れます。これで完成です。
それでは電気がどれくらい充電されているのか計ってみましょう。約1mAです。充電用電池の容量が250mAhなので、完全に充電するには250時間(250mAh÷1mA=250h)もかかることになります。一日6時間充電するとして約一月半で充電完了です。
充電に関する数々の損失を考えると、一月半後、果たして充電されるのかも疑問です。
しかし太陽電池を増やせば必ず充電できます。太陽電池を2枚並列につなげば、充電するのにかかる時間は半分になります。このときそれぞれの太陽電池にダイオードを付けないと、電圧の低い太陽電池に電圧の高い太陽電池の電気が流れてしまい、損失になってしまいます。
また、太陽電池を2枚直列につなげると充電用電池2本が直列で充電できます。このときはダイオードは一つで構いません。
以上のことが、太陽電池を使う上で基本となります。しっかりと理解しておいて下さいね。
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