とりあえず、また図面の引き直しです。そしてまた鉄骨の注文です。安く上げなければなりませんから、アルミやステンなどは使わず、亜鉛のドブ付け材を使います。でも10年以上経っても何ともありません。すこしは錆びているところはありますが・・・。
家の側の国道脇で作業をしていると、近所の人が声を掛けてきます。太陽電池だと説明しても理解してくれません。太陽熱温水器だと思っているようです。説明に時間がかかりそうなので曖昧にしておきます。完成したらまた説明させてもらいますよと思いながら。
設置といっても簡単にすることにしました。鉄骨を組んで屋根に乗せ、その上に太陽電池を乗せるやり方です。本来ならば、瓦の下の木に架台を取り付けるのですが、私のうちはとても古く、瓦の下には土を塗ってあるのです。しかもずれやすく、ちょっとしたことでも雨漏りがしてしまいます。ですから、設置には細心の注意が必要なのです。
当時は私が持っているものといえば、電動ドリルだけです。鉄骨にドリルで穴を開けて屋根に運び、タッピングで組み立てていきます。今でこそインパクトドライバーを持っていますが、そのときはありません。すべて手動です。
骨組み作業をしている時期は腕がぱんぱんになりました。鍛えられた美しい筋肉が付きました。日焼けした労働者の腕です。しかし今では見る影もありません。
骨組みができたら太陽電池を乗せていきます。1枚13kgもありますから大変です。これを全部で30枚屋根に乗せるのです。いくら耐衝撃ガラスが使われているといっても、2階から落とせば割れてしまいます。慎重にはしごを使って運んでいきます。
太陽電池を設置すると共に、コネクターをつないでいきます。直列つなぎで高電圧にしてインバーターに送るのです。簡単に言えば、AC100Vに変換するにはDC100Vを入力してやると効率がよいのです。実際はもっと高電圧でやりとりさせています。ですから感電には気を付けなくてはなりません。
すべての配線が終わり、コード類をインバーターにまで下ろしてくると一安心です。後はインバーターに接続し、ちょろっと設定をいじってやります。アースもちゃんと取ってやらなければいけません。検査の時、アースの抵抗値が大きいと許可が出ないので、アースを取る場所にも気を付ける必要があります。いざとなれば裏技もあるのですが・・・。
今回は接続ボックス内も既製品なので接続が楽です。インバーターや配線ボックスなどを収納するボックスはホームセンターで買ってきました。気休めに南京錠もつけちゃいました。
ここまですべてひとりでやりました。誰にも手伝ってもらいませんでした。我ながら感心です。若かったんですね。いや、今もバリバリっすよ!しかししんどかった〜。
工事中、近所の人からは珍しがられていたようです。ところがここからが問題なのです。
戻る
次へ
|