【シリコンの結晶】
単結晶太陽電池を作るには高精度の結晶シリコンが必要になります。
直径が大きければ大きいほど製造ロスが少なくなります。
【単結晶太陽電池セル】
しかし高精度で大きな結晶を作るための設備と製造過程に莫大なコストがかかってくるので、販売価格も高くなってしまいます。
【多結晶シリコン】
多結晶型は単結晶よりも結晶精度は低くなりますが、製造コストも低くなります。
【多結晶シリコンセル】
結果、単結晶型よりも安価になります。
【薄膜系太陽電池セル】
薄膜系太陽電池にはいろんな種類があるのですが、簡単に言うと、ガラス基盤にシリコンを蒸着させて製造します。
使用するシリコンの量は単結晶型よりはるかに少なくて済み、製造コストも低いです。
太陽電池のなかでは一番安価ですが効率も一番低いです。
しかし近年では様々な化合物を利用することで変換効率もアップしてきました。
今後期待のもてるタイプの太陽電池です。
また、それぞれの太陽電池の大きな特徴として、結晶系は変換効率はよいが斜めからの光や曇りの日に弱い、薄膜系は変換効率は低いが斜めからの光や曇りの日に強いという性質があります。
私の今までの経験からもその差は大きいです。
結晶系だと太陽の光が斜めに差し込むと急激に発電量が低下します。
また、薄膜系に対して発電電圧も低いです。
部屋の中の蛍光灯の光では薄膜系の太陽電池はそこそこ発電するのに対して、結晶系ではほとんど発電しません。
【ソーラー電卓】
たとえば電卓に使われている太陽電池は薄膜系のものです。
なぜ結晶系のものを使わないのかといえばコストが一番大きい原因だとは思いますが、電卓の省電力設計と相まって、発電性能によるものも大きいです。
もし電卓に薄膜系の太陽電池と同じ大きさの結晶系の太陽電池を使ったとしたら、部屋の中では使えません。
電灯の真下なら使えるかもしれませんが。
まとめると、高価だけど狭い場所で昼間の数時間、一気にたくさん発電するタイプにするか、安価だけど広い場所で朝から夕方まで少しずつ発電するタイプにするかに分けられるということです。
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