今回は、「で、本当のところどうなの?」というお話をさせて頂きます。
住宅用系統連係太陽光発電の設置動機について、ほとんどの人は電気代の軽減、または投資目的だと思います。
地球環境のことを考えて・・・という人はまずいないでしょう。
存在するとしても1000人に1人いるかいないかではないでしょうか。
しかしこの住宅用系統連係太陽光発電というビジネスは、考えれば考えるほど疑問がわいてくるビジネスです。
しかし「悪法も悪法」と割り切って取り組みます。
そこまで悪法とは思わなくもないのですが、複雑な思惑が絡み合ってすっきりとしないものが残るのも事実です。
「地球環境のことを考えて取り組むという建前で正当化される、政府によって保証されたおいしい投資商品」と受け取ることができた人は躊躇無く取り付けるでしょう。
中には借金をしてまで大規模発電に取り組むでしょう。
事実、リターンとしては年利8%位になります。
しかも10年間、発電規模によっては20年間政府によって保証されています。
他にこのような投資商品があるでしょうか。
なぜこのようなことができるかというと、簡単に言えば、みんなで住宅用系統連係太陽光発電を設置している人にお金をあげているからです。
政府も電力会社も懐は全く痛みません。
多くの企業がメガソーラーに参入するわけです。
(訂正:42円の買い取り価格の内、約10円は電力が社の負担になっているそうです。しかし元々総括原価方式だから結局は・・・。)
一般家庭の電気代に太陽光発電普及用のお金が少しずつ徴収されており、それが住宅用系統連係太陽光発電の電気買い取りに当てられているのです。
ということで、住宅用系統連係太陽光発電は設置すると得をするのではなく、設置しないと損をする仕組みになっています。
恐ろしいですね。
それでは投資商品としてのリターンを計算してみましょう。
発電規模を平均的な4kwとします。
設置に必要な初期費用は150万円とします。
(実際にはもっと安いです)
電気の買い取り価格は42円/kwhです。
年間発電量はおよそ、発電容量を1000倍した値になるので、この場合は4kw×1000=4000kwhの発電量が見込めます。
これに売電単価をかけると
4000kwh×42円/kwh=168000円となり、
年間168000円の収入になります。
150万円の投資に対して168000円の利益になるので、年利にすると11.2%になります。
驚きですね!
実際には家で使ってしまうので売電量はもっと少なくなります。
ちなみに150万円の初期投資は約9年で回収できます。
後は丸儲けというわけです。
しかし4kwの規模だと10年間の買い取り保証なので10年以降のか電気買い取り価格はもっと下がるでしょう。
現に来年度からは42円/kwhから30円後半/kwhに買い取り価格が引き下げられようとしています。
それが嫌なら20年間保証になっている10kwh以上の規模にすればいいのです。
当然初期費用はかかりますが、その分リターンは大きいです。
住宅用系統連係太陽光発電について説明を受けると、業者によってはこのあたりのことを曖昧にして、「日々の電気の支払いがこれだけお安くなりますよ、回収年はこれくらいになりますよ」とセールストークをしてきますが、データをちょっと変えるとすべてが大きく変わってしまい、結局誰もが???状態になってしまいます。
それを避けるために、住宅用系統連係太陽光発電は投資商品として捉え、発電量も全量買い取りとして計算した方がすっきりします。
実際は10kw未満の場合は余剰電力の買い取りになるので正確ではありません。
10kw以上は全量買い取りなのでほぼ完全に計算できます。
これから設置すると買い取り価格が42円/kwhに決まっている3月いっぱいまでには間に合うかどうか分かりませんが、お金の余裕と気力がある人には10kw以上の設備の設置をおすすめします。
そうでない人も毎月配当型の保証された投資商品として設置をおすすめします。
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