ということで、ミードのDCモータードライブの登場により、駆動モーターのDC化が現実味を帯びてきたのです。
でも当時はステッピングモーター用の駆動回路など設計できませんでしたから、DCモーターを使うことしか頭にはありませんでした。
そこで出来たばかりのセンサーと回路とモーターを赤道儀に取り付け、実験しました。(モーターはおもちゃ用のマブチモーターで、ギアはビデオデッキを分解したときに取ってあったものを無理矢理加工して取り付けました。)
このとき赤道儀はセッティングする必要はありません。極軸がずれていても、うまく追尾しないとけないのです。
スイッチを入れます。するとセンサーが太陽の方に向かって動いて行くではありませんか!モーターも力無く(?)回っています。後で分かったことですが、ギア同士のかみ合わせがずれていたせいでした。
センサーが太陽のほうを直視するとモーターはぴたりと止まります。何秒か止まっていると、また太陽に向かって動き出します。実験は大成功です。消費電力もモーターが動くときだけしか必要としません。(ここもミソです。)
後はしばらく実験し、製品として完成させればいいのです。
こうして出来たのが太陽光追尾装置初号機なのです。ここまで出来るのに2年弱かかったことになります。もちろんその間、他の開発もしていたのですべての時間を費やしたわけではありません。
こうして大学へ1台、高等学校へ1台めでたく納入されていったのです。
そして私も都合により、この世界から約10年間、姿を消すことになったのです。
しかし!またまた都合により、2006年からこの世界に現れてしまいました。太陽光追尾装置2号機を作るために!
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