菅直人首相は2011年5月22日、仏ドービル・サミット(主要国首脳会議)で、再生可能なエネルギーの拡大に向けて技術開発を進める「サンライズ計画」を表明するということを決定しました。
内容は、太陽光発電のコストを9年後の2020年に現在の3分の1に、2030年6分の1に低減させるというものです。
それでは現在の太陽光発電のコストはいくらぐらいなのでしょうか。資料によると約48円/kwhです。ちなみに原発の場合は約4.8円/kwhです。ここで言う発電コストとは単純に燃料代やパネル製造代のみの計算なので、発電後の後処理コストなどは含まれていません。
ですから、原発って太陽光発電の10分の1のコストなんだねぇ。安い!なんて思っている人は今ではさすがにいないと思います。
昔からよくある一般的な火力発電は、石油の場合約10円/kwhです。これと比べても太陽光発電はまだ5倍ほどコストで負けています。これを2020年までには3分の1に、つまり約16円/kwhにするというのです。さらに2030年までには約8円/kwhです。
こうなるとエネルギーとしては十分安価なコストになります。まさに理想の形です。
では、実際にそれだけのコスト削減ができる根拠はあるのでしょうか。残念ながらそれを見つけることはできませんでした。
いろんなデータを見てみると今のままでは、コストを6分の1はもとより3分の1でさえ達成は難しいと思ってしまいます。
それでは太陽光発電のコストを住宅用太陽光発電システム価格で見てみます。
(財団法人新エネルギー財団より)
約10年間で3分の1になっています。
えっ、なんだか期待できそうじゃありませんか!
次に生産量を見てみます。
(一般社団法人日本電気工業会より)
6年間で約4倍になっています。
しかし2001年〜2005年の同じ期間にあわせてみると
生産量は4倍ほどになっているのにコストはほぼ変わっていません。
それらを他のデータも重ね合わせたものが次のグラフになります。
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