セミの成虫になってからの一生は短く、儚いものの代名詞にもなっています。
セミはその大部分を幼虫として土の中で過ごします。よく、7年土の中にいて、成虫になって7日間で死ぬといわれます。実際、アブラゼミとミンミンゼミでは7年、ニイニイゼミでは4年で成虫になるようです。
アブラゼミは日本全国にいて、夏になるとどこにいても鳴き声を聞き、その姿を見ることが出来ます。かなり大きく、こげ茶色で飛び方も不器用です。というか、セミ全体が飛び方が不器用です。スピードは速いのに・・・。
最近、南方系のクマゼミが日本列島を北上し、勢力を拡大しつつあるようです。まだ中国地方の山間部では、ほとんど見ることはありません。
しかし少し南の方では、クマゼミが大量発生していて、一つの木に何百匹ものクマゼミがとまっているのを見たことがあります。それは異様な光景です。
クマゼミは体が大きく、声も大きいので迫力があります。それが大量に一斉に鳴いているのですから夏だなあ、と感慨に耽っている場合ではありません。これも温暖化の影響でしょうか。
たまに見かけてうれしくなるセミもいます。ミンミンゼミやニイニイゼミ、ツクツクホウシなどです。
ニイニイゼミは小柄で、模様も木の幹に似ているので、なかなか見つけにくいセミです。
昔、桜の木によくとまっていて、見つけるとセミに見つからないように近づき、下から手を伸ばし、手づかみにしていました。目といい、大きさといい、模様といい、かわいらしくて好きです。
ツクツクホウシは晩夏に鳴きだし、この声を聞くと、もう夏も終わりだなと、もの悲しくなったものです。風情がありますね。
日本ではセミはほとんど食べませんが、食べると美味しいそうです。
成虫を食べます。食べるのは雌で、雄は声を増幅させるためにおなかの中が空っぽで、食べるところがありません。セミを捕ってきて羽をむしり、フライパンで煎ります。火が通ったらおなかを食いちぎり、胸の筋肉を食べます。
エビの味がするそうです。やみ付きになるそうです。
もちろん私は食べたことはありません(笑)。
以前、セミの羽化に出くわして写真を撮っていたのでご紹介します。
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