ヤモリはどこでも歩くことが出来ます。足の指に吸盤が付いているからです。
この吸盤で吸い付きながら、垂直な壁も天井も窓ガラスも、素早く歩くことが出来るのです。
ウソです。
いまだに多くの人が勘違いをしています。理科の資料集にも ”吸盤で吸い付きながら移動する”と書かれているものもあるくらいですから。
(写真をクリックすると足の拡大が見られます。)
足の指の裏には細かい小さな毛がびっしりと縞状に生えていて、その毛を壁などに引っつけながら移動するのです。引っつけるというより、密着させるという方がいいでしょうか。
それによって、分子間力が働き、その力で滑ることなく移動できるというのです。摩擦力を利用しているのではないようです。
しかしここでちょっと疑問が。
昔は、足の指の裏の細かい毛を壁に引っかけながら、摩擦力を利用して移動するという説が一般的でした。ですから、その細かい毛も引っかからないほどツルツルのガラスは上れないとされていました。
家庭にある鏡や窓ガラスなどは、ミクロの世界で見ると、でこぼこのザラザラです。上れて当然です。しかし、もっとスベスベのガラスでは上れないらしいのです。
天体望遠鏡に興味がある人は納得すると思いますが、反射望遠鏡の鏡は非常にツルツルです。洗面所の鏡など比べものになりません。この反射鏡にはヤモリは上れないというのです。
そのときは納得していましたが、分子間力によって滑らないのであれば、反射鏡では尚更滑らないのではないかと思うのです。実際に実験してみればよいのですが、反射鏡に傷が付いてはいけません。とてもデリケートなのです。
調べてみましたが、実験したという記事は見あたりませんでした。この分子間力説は最近発表され、この原理を使ったべたべたしないテープなども開発されているようです。
ヤモリの足については、まだまだ解明されていないのが現状のようです。
私の好きな番組、『所さんの目が点!』でも取り上げられていました。
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