椎茸も意外と感単に栽培することができます。しかし、野菜などと違って、食べられるようになるまでにかなりの時間が必要です。
菌類は分解者とも呼ばれていて、基本的に免疫力のなくなった生物を分解して、自分の栄養にして育ちます。ですから、生きた木には生えません。また、切ったばかりの木では繁殖できません。
まずは冬になって、樹齢20年くらいで直径10〜15cm位の、クヌギやナラなどの広葉樹を切り倒します。そのまま何ヶ月間も放っておきます。
そして適当な大きさに切ります。これをホダキといいます。このホダキにドリルで穴を開け、椎茸の菌を植えます。
椎茸の菌?と思われるでしょう。最近ではホームセンターなどでも買うことができます。菌を培養しておがくずで固めたような直径1cm、長さ2cmくらいの固まりです。これがたくさん入った容器で売っているので、これを使うと便利です。
ドリルの穴は少々きつめにします。そこに菌をトンカチで打ち込みます。穴の間隔は適当です。まばらにすればホダキは長くもち、密にすれば椎茸はたくさん採れますが、ホダキの寿命は短くなります。
こうして椎茸の菌を仕込んだホダキを組んで、風通しのよい薄暗いところにおいておきます。あまり乾燥してしまうと菌が死んでしまうので、雨が自然に当たるところで、暗幕などをかけてやるとよいかもしれません。
この状態で2年ほど待ちます。忘れた頃にのぞいてみると、かわいい椎茸が生えていることでしょう。
これも無農薬、無添加ものですから、安心して食べることが出来ます。輸入物の食品にはすべて何らかの薬が施されていますから、安心できません。
国産のものでも、ほとんどのものに薬がかかっています。そうしないと味はともかく、見た目で売れないからです。
しかし逆に自家用では、見た目はともかく、味と安心が大事ですから、のんびりとあまり神経質にならずに栽培することが出来ます。
エノキダケ、ネズミダケ、ヒラタケなどタケにはいろいろ種類があって、それぞれに適したホダキにする種類があります。それぞれの菌もお店で売っているので、少しずつ栽培して楽しんでみてはいかがでしょうか。
次回、天然椎茸の栽培(?)についてです。
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