この春から、うちではお風呂に井戸水を入れて沸かしています。
裏庭の隅に古い井戸があるのです。昔は飲み水に使っていたらしいのですが、今では上水道の普及によって使わなくなってしまいました。
いや、庭の散水には使っています。ヤギの飲み水にも使っていました。
深いものではなく、ごく浅いものです。底は岩盤になっていて、その割れ目から少しづつ水が湧き出ているのです。いくら日照りが続いても枯れることはありません。さすがです。
この状態のままだと飲み水にもなりそうですが、(飲み水に利用するには保健所の検査が必要です。)問題があるのです。それは雨が降ると水が地下からだけではなく、表層を流れた水が井戸の壁からしみ出てくるのです。
ですからとても飲み水に利用はできません。もっぱら木や花の水やりに使っていました。しかし水がよく湧いてくるのでもったいないと思い、お風呂に使ってみることにしたのです。
モーターのポンプで井戸水をくみ上げて湯船に入れます。綺麗な水です。くみ上げてみて思ったのは、臭くないと言うことです。
臭いというのは、水道水特有の塩素の匂いがないということです。これは楽しみです。薪で沸かします。いつもと変わりありません。
沸きました。さて入ってみます。おおっ!柔らかい!お湯が柔らかいのです。匂いもありません。大げさに言うと、お湯がとろっとしている感じです。体の芯まで温まるのが分かります。井戸水にこんな効果があったなんて。
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