柑橘類というのは、成り年と不成り年が顕著に表れるものらしいです。そういうことを考えながら剪定しなくてはなりません。
しかし私のところでは大きくなったら適当に切ってきますが、毎年たくさん収穫できます。不思議ですね。
盛んに栽培されているゆずは、柑橘類の苗木に、ゆずの芽を接ぎ木したものがほとんどであり、うまくいけば植えた翌年から実を付け始めます。実はそこそこの大きさで、香りも艶もよく、申し分ありません。
ところが、ゆずにも原種があって、詳しくは知らないのですが、田舎の山奥にゆずの原種の林を代々守り続けている村があるそうです。
そこのゆずは夏みかんほどの大きさがあり、香りも比較にならないほど強く香り、味も素晴らしく芳潤だというのです。そのゆずは、とてもゆずの木とは思えないほど大きく伸びた木になっています。収穫するのは大変です。
もはやゆずの木ではありません。新種の柑橘類といった方が良さそうです。このゆずは種から育て、山の中という環境で大事に育てたものです。
『桃栗三年柿八年、柚は九年で成り盛る、梨の大馬鹿十八年』という言葉があるように、種から芽生えて(実生といいます)実が成るようになるには、それぞれかなりの時間がかかるのです。
これを人の知恵で、接ぎ木や挿し木などといった工夫をして、早く大きくたくさん実を付けるようにしていきました。そして現在その恩恵にあずかっています。ありがたいことです。でも時間をかけてゆっくりと実を付ける原種にかなわないところがあるのも事実です。
ゆずは基本的に香りを楽しむものです。青いうちから熟すまでいつでも楽しむことが出来ます。ゆずは全く捨てるところがありません。
私のところでは、青いときには薬味として使い、黄色く熟してからは薬味としてははもちろん、ジャムにしたり、柚風呂に使ったりします。
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